ルーヴァンにっき

2016~2017年、ベルギー、ルーヴァン滞在中の日記→2017年~日本での旅日記。

 ローテンブルクの旅


さて、ハイデルベルクから電車とバスを乗り継ぎ「ロマンチック街道のハイライト」といわれるローテンブルクへ。
ドイツの鉄道は、自動改札機でチケットを購入するときに、乗り継ぎの時刻、ホームが記入された時刻表を入手できます。
つまり、時刻通りに電車が来るし、ホームも変更なし(驚くべきことです)。





ただし、ちょっと難しい乗り継ぎの便を選んでしまい・・・、なんとか夜に到着できました。。。



ローテンブルクの売りは、なんといってもこのメルヘンチックな街並みでしょう。
シーズンオフながらも大勢の観光客が訪れていました。






しかし、どうも観光客のほかは人影まばら。
街並みだけが保存されている感じです。


ローテンブルクのもう一つの顔は、ここが近世の「魔女狩り」の一大拠点であったこと。


そうした歴史は中世犯罪博物館で知ることができます。




法制史上の貴重な文献(ザクセンシュピーゲルとか)もたっぷりあるのですが、拷問、死刑、名誉刑…、ありとあらゆる刑罰方法とその道具の博物館です(うーん・・・)。


閉鎖的で離脱の不可能なドイツの「ブルク」の生活(3回呼び止めても止まらない逃亡者は問答無用で銃殺してよい)。
その村のなかでは「変った者」を吊るしあげる道具と法規が開発されていました。




20世紀に入り、ローテンブルクはドイツの村の「典型」としてナチズムを熱狂的に支持するようになります。

 ハイデルベルクの旅(2)

ハイデルベルクの旅、2日目。


ハイデルベルク大学は1386年創立。われらがカトリック・ルーヴァン大よりもさらに古い(!)大学です。


大学校舎(内部に博物館、講堂、学生牢があり、見学できます)



治外法権であった大学には自主的に(?)学生を投獄する牢屋が作られていました。
落書し放題だし、けっこう広いのです。




今日は、この伝統ある街の「哲学者の道」(Philosophenweg)へ。
ゲーテが、ヘルダーリンが、マックス・ウェーバーが(ウェーバーの居所はネッカー河のほとりにあります)思索した場所にちがいありません。




哲学者の通い路はけっこうな急斜面です。




そこには、春霞のなかではありますが、素晴らしい眺望が開けます。



この超有名大学の街、大挙して訪れる観光客に押されているのか、学生にそれほどの活気を感じませんでした。

この街にも、ルーヴァン大学の学生諸君が毎晩そうするように、酒酔いの歌声が響くのでしょうか。


 ハイデルベルクの旅

そろそろ旅も終りに近づいています。
最後の旅はドイツ。ハイデルベルク、ローテンブルク、フランクフルトです。

まずはハイデルベルク
ハイデルベルク大学であまりにも有名な大学街です。

さっそくハイデルベルク城へ上り、この街を眺望します。川はマイン河の支流、ネッカー河。
春霞と逆光のなかですが、たいへん美しい光景です。



ハイデルベルク城は廃墟のようになっています。



ネッカー河にかかる橋。街はそれほど大きくないので、すぐにめぐることができます。



もちろん、名物料理も堪能です。



旅のお供はマイヤー・フェルスター『アルト・ハイデルベルク』(岩波書店、1980年)。


アルト=ハイデルベルク
栄光あるわが麗しの町よ
ネッカーのほとり
マインのほとりに
くらべるものとてなし
心楽しき仲間の集う町
知恵にあふれ
美酒にあふる

 68ページのシェッフェルの詩より。

ブルージュの旅

ずっと行きたいと思っていたブルージュ。ついに行ってきました。

街の中心、マルクト広場。中央の銅像は、ブルージュの英雄、ヤン・ブレーデルとピーテル・デ・コーニンク。



駅前から愛の湖公園。雰囲気のある一帯です(もっと暖かな日だったら、素晴らしいのでしょうが…、この日は風が強く寒かったです)。



高さ83mの鐘楼。ここにもカリヨンが組まれています。



ベルギーらしい古く、飾り気たっぷりの街並みを歩くことができました。


 ベルギーのビール

ベルギーといえば、ビール、チョコレート、ワッフルでしょうか
(もっといろいろと素晴らしいものもありますが…)。

たしかにこの3つはベルギーの生活になくてはならないものです。
カフェ、ブラッスリーのお客さんは、日中でも大きなカップでビールを楽しんでいます。

ビールのブランドもたくさんあって、ブランドごとに専用ビアカップがあります。↓



地球の歩き方編集部『地球の歩き方 arucoベルギー』ダイヤモンド・ビッグ社、2011年、28-29頁より)。


ビールブランドは地域ごとにもあります。地酒のようなものでしょうか。
われらがルーヴァンはステラ・アルトワ(Stella Artoi)。

ルーヴァン市内のステラ・アルトワビール工場↓
ちなみに、ステラは世界一のビール会社です。



スーパーにはこんなの売ってます。



中身は専用ビール+ビアカップセット。これはLeffeというブランドです。



ただし、……くれぐれも飲みすぎには注意です。


ワーテルローの旅

ブリュッセルの南東約13キロ「ワーテルローの戦い」(1815)であまりに有名なワーテルロー(Waterloo)へ。

ナポレオン率いるフランス軍ウェリントン率いる英、蘭(ベルギー)、プロイセン、ロシア連合軍が激突した地です(ベルギーはオランダからの独立前)。

ライオンの丘(La Butte du Lion、1826)という人工の丘が造られています。




ここへはブリュッセル南駅からバス(Wまたは365系統。ワロン系のバス)に乗り、約1時間。途中、ワーテルローの街の中心部のウェリントン博物館にも立ち寄りました。この博物館は、ウェリントン将軍の宿泊地であり、司令本部です。意外にも日本語オーディオガイドあり。



ワーテルローの街は、ブラバン・ワロン州に属し、フランス語が主な言語になります。
ちょっとした外国です。



ライオンの丘には226段の階段が。
とりあえず、みんな登る。








そこには、大軍勢が激突し「天下分け目」の戦いとなった平原が開けています。




丘の近くには、パノラマ館、メモリアル1815というビジターセンターもあり、なかなか気合入ってます。

ちなみに、ワーテルロー市は日本の長久手市姉妹都市提携をしているそうです(小牧長久手の戦い?)。